私はこの世で一番電話が嫌いである。

こんにちは、「人と話したくないマン。」です。

いきなりですが、私はこの世で一番電話が嫌いです。
突然スマホが震えて、画面に「着信中」の表示が出た瞬間――もうそれだけで、心臓がバクバクし始めます。知らない番号なら即拒否、知っている相手でも「なぜ今?」と警戒モードに。もはや電話という存在自体が、私にとっては災害アラートのようなものです。

「電話が怖いなんて甘えだよ」「社会人ならちゃんと出なきゃダメでしょ」……そんな声に傷ついたこともあります。でも、本当にそうでしょうか?この記事では、私がいかに電話を嫌ってきたか、その理由や背景、そしてどうやって電話から逃げながらも社会と関わってきたかを、赤裸々に語っていきたいと思います。

目次

なぜ電話がこんなにも嫌なのか

そもそも、電話はなぜこんなにも私の神経を逆なでするのでしょうか?私は自分の感覚を整理してみて、主に以下の理由があると気づきました。

① 予告なしに始まる

メールやチャットとは違い、電話は唐突です。事前に心の準備もスケジュール調整もできません。スマホが震えた瞬間、何か緊急事態なのかと不安になり、着信画面の相手の名前に一瞬で全神経が集中します。

「今、大丈夫?」という確認すらなく、強制的に会話が始まる連絡手段。その性質こそが、電話を極度に苦手とする人にとって最大のストレス要因です。特に在宅ワークなど、自分のペースで集中しているときに突然電話が鳴ると、思考が完全に分断され、しばらく何も手につかなくなることもあります。

また、電話が来る=「緊急の連絡」「面倒な話題」「クレーム」などと刷り込まれている人も多く、着信音そのものに条件反射的な恐怖を感じるケースすらあります。

② 相手のペースに巻き込まれる

電話は基本的にリアルタイムでのやり取りです。相手が話し始めたら、その流れに乗らなければならない。言い換えれば、こちらの都合や思考スピードは関係ない。自分のリズムを乱されることが何より苦痛なのです。

例えば、頭の中で言葉を組み立ててから話したい人や、一度に複数の情報を処理するのが苦手な人にとっては、「今すぐ返答して!」という空気が非常につらい。メールでなら5分考えれば済む回答も、電話では即座に答えなければならず、焦りから支離滅裂なことを言ってしまうことも。

しかも相手のテンションや話し方に合わせなければならない場面も多く、「相手に失礼にならないように」と気を使いすぎて、通話後にどっと疲れるという“電話後疲労”が慢性化します。

③ 言葉の圧が強すぎる

声というものは、文字よりも遥かに情報量が多く、感情が乗っている分、重たいのです。「え?今の言い方ちょっと怒ってた?」とか、「うまく返事できたかな」とか、後になって何度も反芻してしまいます。

特にHSP(Highly Sensitive Person)気質の人にとっては、声のトーンや間、微妙なニュアンスに強く反応してしまい、それが無意識のうちに心の負荷となります。相手にとっては何気ない一言でも、こちらは深読みしてしまい、自己否定や不安感に繋がることすらあります。

また、電話越しの“声”は、実際の表情や仕草が見えないぶん、余計に想像力が働いてしまい、悪い方向に解釈しやすいのも問題です。

④ 録音も記録も残らない

メールやチャットなら、後から内容を読み返すことができます。タスクの確認もできます。でも電話には記録が残りません(録音していれば別ですが)。あとで「あれ?何て言ってたっけ」となり、地味にストレスです。

特に仕事においては、口頭で済ませた内容は証拠にならないという不安もあります。言った・言わないのトラブルや、納期・金額のすれ違いが発生しやすくなります。そういった背景から「できればメールにしてください」と伝えても、「細かいことは電話のほうが早いから」と、記録を軽視する相手がいると、モヤモヤは倍増します。

メモを取りながら電話するのも負担が大きく、話を聞く・理解する・書くというマルチタスクを同時にこなさねばならないのは、大きな精神的労力です。

電話を避けるために私がしていること

そんな電話アレルギーな私が、なんとか社会を生き抜くために実践している方法をご紹介します。無理に電話に慣れようとするのではなく、「いかに電話を回避しながら生活・仕事を成り立たせるか」が私の基本戦略です。

1. 電話番号は非公開に

基本的に個人の電話番号は一切公表していません。仕事でも「連絡はメールまたはチャットで」と伝え、電話番号を聞かれても「対応が難しいので」とやんわり断ります。意外と、はっきり方針を示すと相手も納得してくれるものです。

以前、通販サイトに登録した際に電話番号を求められたときは、IP電話専用の番号を取得して、ほぼ通知用にしか使わないようにしました。プライベートと仕事で番号を分けるのも、精神的な安心感につながります。

2. 「メールでお願いします」のテンプレ

着信があっても出ずに、すぐに以下のような定型文をSMSやLINEで送ります。

恐れ入りますが、現在電話に出ることが難しい状況です。
ご用件はメールまたはチャットにてお知らせいただけますと幸いです。

このテンプレを事前にスマホの「ユーザー辞書」に登録しておくと、即座に送れて便利です。特に焦っているときに冷静な文章を打つのは難しいので、自分の心を守るための準備としても効果的です。

3. 在宅ワーク&非対面業務を選ぶ

働き方も大切です。私はなるべくチャット・メールで完結する仕事を選ぶようにしています。クラウドソーシングやリモート業務では、「電話なし」「非同期OK」の案件を優先的に選んで応募しています。

一度、どうしても電話面談が必要な案件があり、「Zoomやチャットでは対応できませんか?」と交渉したところ、案外すんなり受け入れてもらえたことも。「できません」ではなく「こうなら可能です」と提案する姿勢が大事だと感じました。

また、Webライターやデザイン業など、成果物で信頼を築ける業種を選ぶことで、無理なコミュニケーションを避けやすくなります。

4. 固定電話はすべて留守電対応

実家にかかってくる電話も、すべて留守電に設定しています。「本当に必要なことならメッセージを残すだろう」と割り切るようにしました。逆に、何も録音が残っていない場合は、「急ぎではない」「ただの営業」だと判断してスルー。

以前は「出なかったら失礼かな」と罪悪感がありましたが、それは「電話優先社会」に刷り込まれていただけだと気づきました。こちらの生活や心の健康を犠牲にしてまで、即応する必要はない。そう割り切れるようになってから、気持ちがだいぶ楽になりました。

これらの対策は、「逃げ」ではなく、自分の感覚に正直であるための選択です。誰にでも同じコミュニケーションスタイルを強制するのではなく、自分に合ったやり方を探して実行することが、心地よく生きていく鍵だと実感しています。要ならメッセージを残すはず。折り返しはその内容次第です。

「電話嫌い」は甘えではない

「電話くらい出ろよ」「社会人としてどうなの?」
そんな言葉を浴びせられたこともあります。でも、電話が怖い・苦手という感覚は、繊細な感覚を持つ人にとっては当然のものです。音や声に過敏だったり、瞬発的な応対が苦手な脳の特性かもしれません。

つまり、これは「甘え」でも「逃げ」でもなく、自分を守るための選択なのです。どんなに努力しても電話が苦痛に感じるのであれば、それはその人にとって「合わないツール」であるというだけの話です。

むしろ、そうした自分の特性を理解し、それでも社会と関わろうと方法を工夫している人は、適応力が高く、主体的に生きているとも言えます。最近では、コミュニケーションの多様性を重視する企業も増えており、「電話できない=非社会的」というレッテルは、すでに時代遅れになりつつあります。

「電話をしない」ことが普通になる未来へ

テクノロジーの進化で、電話の必要性はどんどん薄れています。Zoom、Slack、Notion、LINE、メール。どれも電話の代替になり得ます。「電話=コミュニケーションの基本」なんて考えは、時代遅れになりつつあるのです。

最近では、仕事でも「非同期コミュニケーション」を前提にしたツールが普及し、相手の都合に合わせる配慮が求められるようになってきました。SlackやChatworkでは「今すぐ返さなくていい」という空気があるため、心の余裕を保ちながらやり取りできます。静かな環境で自分のペースで思考し、表現できる手段が主流になりつつあるのは、私のような“電話に消耗するタイプ”にとっては大きな希望です。

また、若い世代を中心に「電話は怖い」「LINEで済むなら電話したくない」という声が増えており、企業もそれに対応する流れが出てきました。お店や病院の予約も、WebフォームやLINE予約が当たり前になりつつあります。

だから私は声を大にして言いたい。

電話が嫌いでもいい。電話をしなくても生きていける時代に、私たちはもういる。

まとめ:電話が嫌いでいい。自分の心に正直に

「電話が怖い」「電話がストレス」――そう感じるあなたは、きっと自分の感受性を守ろうとしている人です。電話が当たり前だった時代は終わりました。これからは「自分に合った伝え方」でいいのです。

私も、これからも、電話をなるべく避けて、でも誠実に生きていこうと思います。電話が嫌い。それは、あなたの弱さではなく、選択の強さです。

無理に電話に慣れようとしなくていいし、「電話対応ができない自分はダメだ」なんて思う必要もありません。大切なのは、苦手なことを無理に克服するのではなく、自分に合った環境ややり方を見つけていくことです。

電話が苦手な自分を受け入れて、そこからどう工夫するか。私たちはもう、その自由を手に入れているのです。誰かの常識に自分を合わせるよりも、自分の心に正直になって選びとった生き方のほうが、ずっと健やかで幸せだと私は思います。

もしあなたが今日、誰かの電話を取らずに「出なくてよかった」とホッとしたのなら、それでいいんです。それは逃げではなく、あなた自身を守ったひとつの行動。どうか自分を責めず、誇りを持ってください。

そしていつか、「電話に出なくてもちゃんと仕事してる」「電話を避けても人とつながれる」そんな社会がもっと広がっていくよう、私もできる範囲で声を上げていきたいと思っています。

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